オーストラリアの「たばこ」の話

先日、我が家でパーティをしたときに、会社の同僚がたばこを忘れていきました。そのパッケージがものすごくグロテスクだったのにびっくり。

あんまりグロテスクだったので、斜めから撮ったのですが、写真右上の人ががんになり、数か月後には左側のような骨と皮の状態になって亡くなったというもの。そうまでしても、たばこを吸いますか？という問いかけです。

すでにご存じの方も多いかもしれませんが、オーストラリアのたばこの値段は世界一の高さ。写真のひと箱で25ドルくらい、25本入りなので、1本1ドル、日本円で約85円。

しかもこの先2020年まで、毎年12.5%ずつ値段が上がっていくということで、2020年には1箱40ドル（今の為替レートで3,400円）になる予定。日本ではとても考えられない話です。

また、喫煙できるところも非常に限られています。建物の中はレストラン、バー、パブ、カフェを含めすべて禁煙。住宅街もダメ、歩きたばこもダメです。街中にある「Smoking Area」と書かれた喫煙場所でしか吸うことができません。

オーストラリアに海外から持ち込めるたばこの本数もひとり50本までで、それを超えるとオーストラリア国内で買うよりも高い関税がかけられます。

そこまでしてたばこの値段を上げ、規制をかけるのは、喫煙者を減らすと国の医療費の削減につながるため。たばこは百害あって一利なし、という考えです。

2020年の東京オリンピックに向けて、日本では公共の場所で分煙設備のないところはすべて禁煙にすることが議論されているようですが、諸外国の流れを見れば、当然やるべきではないでしょうか。

かくいう私も10年ほど前には喫煙者でしたが、アメリカに渡ったときに、借りた家が禁煙だったことと、たばこの値段が高かったことでたばこをやめ、それがよかったと思っているひとりです。